ママのミカタPROJECT

その5
妊娠線予防

妊娠線予防

妊娠中に、お腹の中の赤ちゃんが大きくなったり、体重が急激に増加したりなどで、皮膚が引き伸ばされて皮膚の下の真皮や皮下組織の伸びが追いつかず、肉割れを引き起こすことがあります。ピンク色や赤紫色のスイカの黒い線のような亀裂で、ホルモンバランスの変化も影響していると言われています。時間が経つと白っぽくなり、目立たなくはなりますが消えることはありません。お腹や皮下脂肪が付きやすい太もも、お尻、二の腕、乳房にもできることがあります。乾燥やかゆみをともなうこともありますので、ケアのポイントをお伝えします。

妊娠線予防には?
○急激な体重増加を防ぐことが大切です。(前回のコラムを参考にしてください)
○妊娠線予防クリーム、ローションなどを使い、乾燥を予防して、保湿をしていきましょう。キャリアオイルや植物オイルなどの低刺激で匂いが気になりにくいオイルを塗ることもおすすめです。例えば、ホホバオイル、マカダミアオイルなどは、酸化しにくくアレルギー反応も出にくいと言われいます。
※ケア前にパッチテストを
お腹の広い範囲に塗る前に、まずはパッチテストをおすすめします。腕のこうなどに、少量を塗って、24時間おきます。湿疹や赤み、痒みがでた場合は、すぐ水で洗い流してください。

ケアを始める時期は?
妊娠がわかってすぐの妊娠初期からはじめるのがおすすめです。お腹が大きくなる前、体重増加が大きくなる前からの早めのケアが大切になります。つわりの時期は無理をせず、安定期に入ってからでも大丈夫です。

ケアの仕方は?
○オイルやクリーム、ローションをたっぷり手に乗せたら、両手で挟み込むようにして、温めましょう。温めることで、皮膚になじみやすくなります。
○お腹は、妊娠線ができやすいおへその横、わき腹や、おへそより下の下腹部部分をさするように、または、クルクルと小さな円を描くように優しくマッサージするといいでしょう。太もも、お尻、二の腕、乳房の脇や乳房の下の方にも優しくマッサージするように塗ります。
○産後を考えて追加のケアを
乳頭乳輪にも、乾燥予防と授乳の際のトラブル予防に、オイルを塗っておくのもおすすめです。皮膚が柔らかくなり、乳頭乳輪を授乳の時に赤ちゃんが吸いやすい状態に近づけることができます。
○入浴後のケアがおすすめです。時間に余裕のある時は、朝の洗顔をするタイミングで、ケアする習慣をつけるといいかもしれません。

対策を行っても、妊婦線ができてしまうことはあります。お腹のマッサージを赤ちゃんとのコミュニケーションタイムと考えてみましょう。自分の身体を優しく楽しくケアしながら、リラックスできる時間になるといいですね。

望ましい体重増加量の目安

監修:記野絵美(助産師、看護師)

神奈川県立衛生看護専門学校看護学科助産師学科卒業。神奈川県茅ケ崎市立病院、愛知県吉村医院、福島県古川産婦人科勤務。公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会桶谷式乳房管理士の資格取得し、郡山里の母乳相談室桶谷式代表を務める。

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